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民法改正 自筆証書遺言-NEWS&TOPICS-

お知らせ

2018/09/07

平成30年7月6日に公布された民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年法律第72号)により、遺言制度に関する見直しが行われました。平成27年度の相続税法の改正により相続税の基礎控除が圧縮され、相続税の申告対象が広がったことも相まって遺言書に対する関心も高まっております。行使力の強い公正証書遺言が主流ではありますが、まずは自筆で作成してみたいという方も多いと思います。今回の民法改正は自筆証書遺言に関してのもので、他に関連する事項もご紹介いたします。

Ⅰ.自筆証書遺言の作成方法の簡便化
(平成31年1月13日までに施行される政令からスタート)
「終活の一環としてエンディングノートもまとめたし、そろそろ遺言の第一弾として自筆証書遺言を作成したい。でもハードルが高い。」後手後手に回りがちな遺言書ですが、遺言書は何回でも作成でき、新しい日付のものが有効ですので、将来財産内容、家族との関係に変化を生じるかもしれませんがまずは現状で作成してみてはいかがでしょう。ハードルの一つは全て自筆で記載しなければならず、記載に間違いがある場合には有効性を失うという不安が足かせになります。実際に土地の筆数や保有する金融機関が多数ある場合には、都度都度作成し直すのも大変です。そこで改正民法では
遺産の財産目録を手記ではなくてもいい
という方法に変わります。ただし手記でなければ改ざんされても分からないというデメリットがありますので、目録は頁を変えるごとに遺言者の自署と押印をして有効ということになります。PC等で作成しておけば、遺言書を作成の都度、プリントアウトして使えばいいので、自署する範囲が大幅に軽減されます。また書式は指定がありませんので、預金であれば通帳の銀行・支店・口座番号の記載のあるページのコピー、不動産は不動産登記簿謄本の所有者の欄(甲欄)のページのコピーを使用してもいいでしょう。各頁に自署押印して、袋綴じし、割印をすれば完成です。
自筆する部分の文章のイメージは次のとおりです。
遺言書
1. 別紙財産目録1乃至3の不動産を京橋一子に相続させる。
2. 別紙財産目録4及び5の不動産を京橋二郎に相続させる。
3. 別紙財産目録6乃至10の金融資産その他被相続人名義の一切の金融資産は京橋一子と京橋二郎に2分の1づつ相続させる。
4. 上記1乃至3以外の財産は京橋一子に相続させる。
5. 相続開始時に存する一切の債務を京橋一子に相続させる。
6. この遺言書の遺言書執行人として京橋二郎を指名する。

平成31年〇月□日
    東京都中央区京橋3-9-7-3階 京橋主税  印

Ⅱ.法務局における遺言書の保管等
(平成32年1月13日までに施行される政令からスタート)
 筆証書遺言は、作成は容易であり、費用もかからず、いつでも自分一人で書き換えができ、非常に作成しやすい遺言書です。しかしデメリットとして以下のことが挙げられます。
① 保管場所が分からないため家族が見つけることができない可能性がある
② 遺言書を紛失や内容を改ざんされる可能性がある。
③ 内容が不備なため、そのままでは執行できない可能性はある
④ 自筆証書遺言は本人が作成したものであることを確認するために死後家庭裁判所の検認を受ける必要がある。
 
これらの問題をクリアし、幅広く作成されるように遺言書を法務局で保管されるサービスがスタートします。遺言書は原本と画像データが保管されます。そして
法務局で保管した自筆証書遺言は検認手続きが不要です。

 自筆証書遺言の保管手続きは次の場所を管轄する法務局で行います。
① 遺言書を書いた人の住所地
② 遺言書を書いた人の本籍地
③ 遺言書を書いた人が所有している不動産の所在地
 続きには遺言書のほか、遺言書を書いた人の本人の確認書類など所定の書類が必要です。法務局で中身を確認するため、遺言書の封はしません。

遺言書を書いた人が死亡して相続が始まった場合は、次のことができます。
① 誰でもできる事項
  〇自分が相続人になっている遺言書の有無の確認
② 相続人など関係者ができる事項
  〇遺言書の原本の閲覧
  〇遺言書の画像データの確認
遺言書の有無の確認と画像データの確認は、全国どこの法務局でも申請できます。遺言書の原本の閲覧は、遺言書が保管されている法務局で申請します。
法務局は上記閲覧・画像データの申請があった場合、すべての相続人、受遺者、遺言執行人に遺言書を保管していることが通知されます。

それでも遺言書の有無を家族が探さない場合がありますので、作成した事実は家族につたえておく必要があります。
 遺言書を書き直したときは、その都度最新の遺言書を法務局で保管し、すでに保管していた古い遺言書は保管を撤回する手続きをしましょう。