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二重資格の相続人の相続分-NEWS&TOPICS-

お知らせ

2019/07/02

養子縁組をした場合、もともとの親族関係と養子による法律上の親族関係との二重に相続資格が生じる場合があります。どのような取扱いになるのでしょうか。

Q:父Aが配偶者BとともにAの非嫡出子C(結婚外の子)を養子とし、AとBとの間に実子がいた場合、Aの相続についてCはどんな相続資格をもつのでしょう?
A:
非嫡出子としての資格と養子により嫡出子の資格を二重に有しているようにも見えます。しかし非嫡出子が父と養子縁組すれば父の嫡出子たる身分を取得し、非嫡出子の身分を失いますので相続資格は重複せず父の嫡出子としての相続資格を有することになります。

Q:父Aが配偶者BとともにAの非嫡出子Cを養子とし、AとBとの間に実子Dがいた場合、Dの相続についてはCはどのような相続資格がありますか?
A:
非嫡出子であった養子は、実子との間で半血兄弟姉妹としての相続資格と全血兄弟姉妹としての相続資格を有するようにも見えます。しかし父とその妻が父の非嫡出子を共同で養子縁組をすると、実子との間の半血兄弟姉妹との身分を失い、全血兄弟姉妹の身分を取得することになりますので、全血兄弟姉妹としての相続資格のみを有することになります。なお、父のみが養子縁組をした場合は、実子との関係は半血兄弟姉妹としての相続資格のみを取得することになります。

Q:養子と実子が婚姻し、実子である妻が死亡した場合に、夫は配偶者であるとともに兄弟姉妹としての資格を持ちますか?
A:
配偶者としての相続資格と兄弟姉妹の相続資格の同順位の相続資格が重複しています。この場合、両方の資格で相続分を取得できるかが問題となります。この場合、夫の死亡に際して妻は配偶者としての相続分のみを取得し、兄弟姉妹としての相続分は取得できないとされています。

Q:子の子(孫)を養子にした後、子が死亡し、その後に祖父(孫の養父)が死亡した場合、孫は祖父の相続に際し子の代襲相続人であるとともに、祖父の子(養子)としての相続資格を持つことはできますか?
A:
代襲相続人としての相続資格と子(養子)としての相続資格の同順位の相続資格が重複しています。この場合、子が被相続人の死亡前に死亡しているときは、被相続人の孫(養子)は養子としての相続分と被相続人の子の代襲相続人としての相続分を持ちます。先ほどの配偶者が兄弟姉妹を重複するケースと異なり、同順位の相続資格が重複している場合、配偶者相続人と血族相続人とで違う扱いになります。

Q:兄が弟を養子とした後に死亡した場合、弟は兄の子としての相続権と兄弟姉妹としての相続権を持ちますか?
A:
子としての相続資格と兄弟姉妹としての相続資格との異順位の相続資格が重複する場合、相続人は2つの相続資格を同時に主張することはできないので、先順位(養子)の相続資格のみが認められます。